穴を掘っても水が湧き出ない水位の低い洪積台地を利用して始まった軟化物と呼ばれるウドやショウガ、ミョウガ、ボウフウ等は、日本料理の「つま」に使用される川口の伝統野菜。それらは、横穴や縦穴を利用して栽培されるために、季節を問わず一年中集荷することができ、神根地域を中心に川口が関東一の産地。同じく生産量で肩を並べる大門地域と共に、江戸時代から軟化蔬菜の本場として知られ、往時は船で江戸まで運び出された貴重な野菜。人気は止まらず、大正時代の埼玉県の産業案内によると、ウドやボウフウ、サンショウ等の川口産の軟化蔬菜類は、東京市場を独占したとの記述もあるほどです。

なかでもボウフウは、東京市場で大変な人気であり、やがて組織化が進んで出荷団体が結成され、昭和3年に横曾根村青物出荷組合を設立。武州軟化蔬菜出荷組合が設立されたのはそれから4年後、36人で組織されました。武州軟化蔬菜出荷組合はやがて、西新井宿・赤山・神戸・木曾呂・東内野・源左衛門・差間・行衛へと栽培地域が広範囲にわたり、170人を超す大所帯へと組織は膨らんでいきます。

その貴重なボウフウは、道の駅「川口・安行」そばのJAさいたま安行農産物直売所(安行領家11100。10時~16時営業)で販売されています。

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