土地の特徴を利用して始まった武州軟化蔬菜。江戸時代の頃から栽培されており、今に至る川口の伝統野菜だ。

その一つ、サンショウ(山椒)は、春の芽吹きの頃は「木の芽」といい、独特の香りと鮮やかな緑色が重宝され、日本料理の刺身や汁椀のつまものとなる。「木の芽」は、若葉の時期を過ぎると房状の花を付け、夏には緑色の果実を実らせ、秋に黒い種をこぼす。

サンショウは、古来から香辛料としても尊ばれる。利用の目的は、例えば花サンショウは料理のつまや佃煮用に、未熟果の青ザンショウや熟果の実ザンショウは漬物や佃煮用、粉ザンショウは香料や薬用に、果皮は七味唐辛子にと用途豊富だ。

朝ドラ「半分、青い。」に出てきた五平餅にも、サンショウが使われる。もちろん地域によってだが、芽吹いたばかりの木の芽をすりつぶして山椒味噌を作り、香ばしく焼いた五平餅に付けて食す。

さて、周辺がサンショウなど軟化蔬菜の生産地だった木曽呂小学校。校章にサンショウの葉っぱや実がデザインされ、次代に繋ぐ。その証にか、校庭にはサンショウの木が数本。今頃は青い果実が、実る。

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