久能山に遷されていた家康の遺骸は、遺言により翌年に日光東照宮に祀られた。その後、家康の命日に合わせて将軍は、日光東照宮に社参した。社参に使われた道を御成道といい、周辺には古刹や由緒ある社がある。

荒川のほとりに建つ善光寺。明治時代に、上野・熊谷間を走った1290形蒸気機関車善光号は、この寺周辺で組み立てられたといわれ、機関車は鉄道博物館で保存される。

善光寺を後に鋳物業が盛んだった裏通りを抜けると、川口神社が見えて来る。古くは氷川神社から分祀した社で、町の総鎮守。境内には、鋳物の神様の金山神社や、天神社、稲荷神社、護国神社など神様がいっぱいだ。近年富士塚も整備された。

境内を抜けて裏手から本町大通りを右へ折れ、川口郵便局の脇を入ると錫杖寺が見える。徳川将軍が社参の折りに休憩した古刹で、朱印状などの寺宝が物語る。江戸城大奥最後の取締役滝山の墓がある。滝山は、大政奉還で江戸城を去った後に市内朝日町で晩年を過ごした。また、県指定有形文化財の銅鐘は、江戸時代の鋳造方法による貴重な一品。

御成道は、海外にも知られる刃物の会社、ビジネスを極めた人物の旧宅へと続く。

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