植木や盆栽の産地である「安行」の名が花名に付く「安行四季咲きアジサイ」。最近、テレビや冊子で取り上げられることもあって、関心が寄せられています。

数十年前の柴道家が挿し木で増やした「安行四季咲きアジザイ

ヒメアジサイは植物学者の牧野富太郎氏が旅先で見つけた品種と言われ、この「安行四季咲きアジサイ」はヒメアジサイの仲間で、長期に開花する四季咲き性のアジサイです。しかし、実際に咲く期間は、6月から咲き始めて霜が降りる12月頃まで。川口市安行地域に古くから咲いていたと言われますが、このアジサイは、川口市のどの辺りにあったのか、植物に携わる方々に伺いました。

「江戸時代から続く地元の盆栽生産者から譲り受けたものだが、その後は挿し木などで増やし一時はたくさんあったよ」と語ってくれたのは柴道昭さん。江戸時代から市内赤山で植物を扱う仕事を続ける旧家です。「このアジサイは、季節をまたいで花を楽しめるのが一番の特徴だよ」とも。

柴道家が栽培を始めた理由は、‘年中咲く珍しい品種’であるということ。「株を分けてくれた盆栽屋がいつどうやって手に入れたのかは不明だそうだが、昔からその盆栽屋の自宅の池の端に咲いており、自分も見た記憶がある」と当時を振り返ります。盆栽屋さんの場所は安行藤八、そここそが話題の「安行四季咲きアジサイ」の故郷と思われます。

柴道家に渡ったこのアジサイは、数十年前は来訪する外国人に開花期間が長いからと評判が良く、植木や盆栽とともに手土産用に使われたそうです。元々アジサイは海外で好まれる花であり、お土産には最適でした。柴道さんや盆栽屋さん等は、「普通に咲くアジサイではないし、安行を特徴付ける名前を考えよう」と、地名を入れた「安行四季咲きアジサイ」と呼んだそうです。

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